レーザーを使って、ガラスに細い線のデザインをすることができます。
この技術では、大気雰囲気、基板無加熱、マスクレスで透明基板(ガラス、アクリル)への加飾ができます。
↓の例は、スライドガラスに、細い金属線を市松模様に膜付けしたものです。
ガラス基板上に金属(↓の写真は銅)の線を描くことができます。
幅50μmの線ですが、密着力は強く、テープテストをしても剥離しません。
こちら↓の画像は、銅を長さ40mm程レーザー成膜したサンプルを成膜面の裏側から撮影したものです。
ガラス基板に対して、大気雰囲気、無加熱でレーザーで成膜しました。
1本の線幅は0.05mmですが、線が細すぎてテスターの端子があたらない為、並列に4本成膜して、幅約0.2mmサンプルとしました。
測定の結果、導通していることを確認できました。このような細い金属線をガラス基板に任意のパターンで成膜できます。
この技術の特徴としては、原理的に、成膜金属種を選びません。その為、それほど高温を必要としない凍結防止ヒーターなどにも応用できるかもしれません。
または、水に浸けておけば、水質悪化を防ぐ効果も期待できるかもしれません。
今後、応用展開を模索していきます。
また、細い線を平面状に描画すると、↓のような加飾もできます。
このサンプルは市販のスライドガラスに銅で加飾したものです。
こちらも、金属調ではなく、本物の金属がガラス基板上で反射して見えています。
レーザー金属加飾では、アクリル板への加飾もできます。
熱影響がほとんどない超短パルスレーザーですから、アクリル板への金属加飾もできます。
但し、全てのアクリル基板にできるわけではありませんので、ご検討の場合は、お問い合わせください。
↓の加飾例は、アクリル板に金属加飾をした例です。ステンレスと真ちゅうを加飾している例です。
アクリル板の表面は特に洗浄していません。敢えて、表面にも細かいキズがついているもので制作しました。
普通の成膜方法では、成膜前に、基板洗浄などをきちんとしなければ成膜できない場合が多いです。
しかし、レーザー金属加飾の場合は、金属と基板の密着力が強い為、問題なく加飾できます。
また、レーザーで金属加飾する際に、レーザーの走査方向を変えることで、見た目の反射具合も変えることができます。
上記までの例は、1種類の金属加飾ですから、単色のデザインとなります。
しかし、デザイン性を考えると、単色デザインよりも多色の方がデザイン性が向上します。
そこで、新たに開発した多色デザイン(金属膜を積層するイメージ)の実際の例がこちら↓です。
実際の金属ですから、光に照らされたときの反射も自然な感じです。